風水秘訣
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(1).風水尺が語る「死絶」と「宝庫」への出入口
華僑の世界では、本社ビルや自宅が風水にもとづいて設計されることがあります。風水による設計を行う場合には、風水尺が利用されます。風水尺は魯盤尺ともいいます。
風水尺には、門公尺と丁蘭尺があります。門公尺は、玄関や室内の扉、窓の高さ・幅をはかります。丁蘭尺は、椅子・机や家具の高さ・幅・奥行きをはかります。丁蘭尺は、陰宅(先祖の墓所)の風水でも使われます。
門公尺では、高さ・幅が、大区分として8分類に分かれます。小区分として32分類に分かれます。
8分類には、「財・義・官・本」の4分類(吉)と「病・離・劫・害」の4分類(凶)に分かれます。企業の発展にとって重要な吉分類は、「財」で、「財徳・宝庫・六合・迎福」の小分類からできています。「財」の吉分類となる距離は、86cm〜91cm・129cm〜134cm・172cm〜176cm・215cm〜219cmが該当します。特に、社運を著しく高める(宝庫)は、88cm・131cm・173cm・212cmが 該当します。
事業所の出入口の幅が173cm(宝庫)、高さが212cm(宝庫)であった場合、宝庫のダブル吉となり、財運の向上がもたらされます。
反面、事業所の出入口の幅、高さによっては、凶分類に該当するケースがでます。例えば、出入口の幅が77cm(死絶)、高さが206cm(死絶)であった場合、死絶のダブル凶となり、業績不振・体調悪化の風が到来します。ラッキー77と考えたら、おおまちがいです。
丁蘭尺では、高さ・幅・奥行きが、大区分として10分類に分かれます。小区分として40分類に分かれます。
10分類には、「丁・旺・義・官・興・財」の6分類(吉)と、「害・苦・死・失」の4分類(凶)に分かれます。企業家にとって重要な机の高さ・幅・奥行きは、高さ76cm(進宝)・幅115cm(進宝)・奥行き60cm(進宝)等のトリプル吉が該当します。進宝トリプル吉の場合、くじ運が上昇し、幸運がもたらされます。
企業家の運勢を悪くするトリプル凶には、机の高さ85cm(災至)・幅124cm(災至)・奥行き85cm(災至)等があります。風水本命卦・風水八門法にもとづき、机の位置を二重生気(最大吉)の場所に置いても、机の高さ・幅・奥行きがトリプル凶であったら、生気が相殺されてしまいます。
事業所での机の位置が、風水本命卦・風水八門法での二重絶命(最大凶)に該当し、机の高さ・幅・奥行きがトリプル死絶等の凶に該当する場合は、最悪です。
経営者以外は、自らの意思で机の配置や机のサイズを変更できません。
このようなケースでは、小宇宙たる個人の気の力を上昇させ、「加腰玉帯」等の符号功を身に着ける例があります。「加腰玉帯」は、個人の腰の回りに、生気の帯びを作る符号功の基本(第一式)です。これにより、大宇宙たる自然界からの不幸・不運の風を防ぎます。
「加腰玉帯」という符号功による凶殺からの脱出は、日本ではほとんど紹介されていない方法です。しかし、横浜中華街風水倶楽部では、風水研究の一分野として実践に努めています。
〔門水尺/風水尺の上段で玄関・窓等の幅・高さを計る〕
吉凶の長さの例
大分類 | 小分類 | 意味 | 幅高さ(から) | 幅高さ(まで) |
吉・財 | 財徳 | 財産に恵まれる | 128.6cm | 130.6cm |
吉・財 | 迎福 | 福の気に恵まれる | 175.5cm | 176.9cm |
吉・官 | 富益 | 名も財も得る | 197.8cm | 198.3cm |
吉・本 | 進宝 | クジ運が強い | 126.0cm | 127.3cm |
凶・害 | 災至 | 以外な災難にあう | 160.8cm | 162.1cm |
〔丁蘭尺/風水尺の下段で椅子・机等の幅・高さ・奥行きを計る〕
大分類 | 小分類 | 意味 | 幅高さ(から) | 幅高さ(まで) |
吉・丁 | 福星 | 家族増え反映 | 116.4cm | 117.3cm |
吉・丁 | 登科 | 上級試験に合格 | 80.5cm | 81.5cm |
吉・旺 | 納福 | すべて順調に運ぶ | 127.0cm | 128.0cm |
吉・興 | 興旺 | 家族・財産にめぐまれる | 107.6cm | 108.6cm |
凶・失 | 退財 | 財産がどんどん減少する | 150.3cm | 151.3cm |
(2).「まねき猫」よりも財をまねく「銅貔貅(ヒキュウ)」
貔貅(ヒキュウ)とは、古代の中国で、戦に登場したといわれる伝説の猛獣です。現在の華僑の世界では、財運をよくする象徴として、「財気位」の場所に置物として飾られています。
「財気位」の場所とは、家の中心から見て、玄関と反対の面(玄武方位)の両端を意味します。風水の九宮飛星によると、「五黄」「二黒」の凶殺の風は、五行の「土」を伴いながら到来します。このような凶殺に対し、「銅貔貅」の持つ五行の「金」は、相生の働きを示します。「土」の凶殺を消し、「金」を生み出します。
要するに、逆境・不運・不幸をまとめて「金=財」に転じてしまう効果が期待できます。
風水の置物には、銅貔貅以外に、銅馬、銅花瓶、水晶文昌塔、立体龍等があります。
銅馬は、今住んでいる所から引っ越したいとき、「天馬の方位」に飾ります。銅馬の下には、赤いジュータンを敷きます。引っ越しを望まないときには、天馬の方位に家具を置きます。
銅花瓶は、理想的な相手との結婚を望むとき、「桃花の方位」に飾ります。銅花瓶には、花をいけます。既に結婚している夫婦が、「桃花の方位」に銅花瓶を置いた場合、浮気により家庭不和となるので注意が必要です。
水晶文昌塔は、頭の冴えと試験の成績向上を望むとき、「文昌の方位」に飾ります。水晶文章塔を飾るとともに、机を文昌の方位に移すと勉強がはかどります。
立体龍は、入口から向かって右側(青龍の方位)の力を強めるために、「青龍の方位」に飾ります。この方位には、立体龍以外に、テレビ・パソコン等の電気製品を置くのもよいとされています。
中国風水には、家運を好くして、吉風を呼び込む秘訣として、城門訣という手法もあります。「城門訣」に該当する方位には、円形の金魚鉢を飾ります。
金魚は、黒色を6匹選びます。金魚が死ねば補充し、常に6匹を保ちます。6匹選ぶ理由は、風水九宮飛星の理論から説明できます。九宮飛星の「六」は「金」に属します。五行相生説に基づき、「金」は「水」を生むことから、「水」に入れる金魚を「六=金」とします。
加えて円形の金魚鉢は、尖鋭化した凶殺の衝撃を弱める働きがあります。特に九宮飛星でいう「五黄」の凶殺を弱めます。「五黄」の凶殺は「土」に属します。「土」は「金」を生むことから、6匹の金魚が「土」の凶殺を転じてくれます。一匹の金魚が死ねば、一つの凶殺による災難を身代わりになって引き受けてくれたとも信じられています。
城門訣は、「一六共宗、二七同道、三八為朋、四九作共、五十居中」と伝えられています。風水九宮飛星でいう「一白と六白」は相合といって相性がよいことを示します。同じく、「二黒と七赤」「三碧と八白」「四緑と九紫」の組み合わせがよいとします。「五と十」は、中央を表し、城門訣では特別な意味を持ちません。
例えば、該当する建物の座山(玄関と逆の方位)が南であれば、向きはその逆の北となります。北の方位数は「一」となります。「一」と相合の関係にあるのは「六」です。「六」は西北の方角を示します。
玄関が「北」、座山が「南」であれば、城門訣は「西北」となります。
〔天馬・桃花・文昌の各方位表〕
建物の座山(玄関と逆の方位) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
天馬 方位 引越し の方位 銅馬を置く |
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建物の座山(玄関と逆の方位) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
桃花 方位 恋愛・結婚 の方位 花瓶を置く |
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建物の座山(玄関と逆の方位) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
文昌 方位 受験・昇進の方位 文章塔を置く |
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